アンジェリーナ・ジョリーのニュースに思うこと

 米女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが、乳房の予防的切除を受けたことを発表してから約1ヶ月近くたちました。まだまだこのニュースはみなさんの関心が高いようです。
 昨日6月6日、朝日新聞の朝刊にもとりあげられ、私のコメントも載せていただきました。
 今回のアンジーの告白に関して、私はまず、その勇気を称えたいと思います。女優という職業から考えても、ともすればマイナス要因になるかもしれない乳房の切除と再建をあえて告白し、乳がんへの関心を高めたことは、賞賛に値すると思います。彼女は寄稿した動機を「私の経験が他の女性の役に立てばよいと思ったから」としています。「全ての女性が、こんな選択肢があることを知ってくれれば嬉しい。」とも語っています。がんに罹患したことを公にすることがまだまだできない現実があります。確率からすれば、がんに関係ない人などいないはずなのに(患者本人であったり、家族、友人であったり)、がんという病気は特別な病気のようにあつかわれます。特に女性特有の乳がんは、女性のシンボルである乳房にメスが入るということで、本人の心の痛みはもちろんのこと、時として他人から好奇の目で見られ傷つくことも多々あるのです。そんな中、アンジーの勇気ある行動に勇気付けられた人も多いでしょうし、「乳がんなんて他人事」と思っていた人たちに、乳がんについて考える機会を与えたことは、大きな功績であると思います。パートナーのブラッド・ピットの声明もすばらしいと感じました。「彼女は手術のことを秘密にすることができたが、そうしなかった。」「彼女や彼女と同じ立場にある多くの女性の決断を、とても勇敢なものだと思う。」と、アンジーを賞賛しています。こうして大きな反響を呼んだアンジーの告白でしたが、残念なことに、アンジーの真意や、乳がんの予防的切除に関する情報が正しく伝えられていないケースが発現してしまいました。健康な乳房を切除することに対する批判と誤った乳がん情報。なかでも私が気になったのは、乳がんの怖さを知らない人たちが安易に「乳房切除なんてこわ〜い」と、インタビューに答えていたことでした。再発乳がん患者の私からすれば、「乳がんになる方がもっと怖いよ」というのが正直な気持ちです。ただだからと言って、私が積極的に予防的切除を推奨しているわけではありません。何をどう選択するかは個人の権利であって、本人が正しく理解したうえで、自己決定したのであれば、それで良いと思うのです。問題はこうした情報が正しく提供されていない現状と、また専門のカウンセリングを受けることができる体制ができていないこと、加えて検査、切除手術、再建手術が保険適用にならないことです。遺伝子検査や、乳房の予防切除は、そのリスクがある人たちにとって、命を守るための大切な選択肢です。また、あわせて乳がんの患者さんの全てが、この遺伝子検査の対象であるわけでもないことを理解しておかなければなりません。一躍、遺伝子検査と予防的切除が取り上げられたために、正しい理解をせずに、むやみに不安を持った患者さんも多いので、その点を注意していただきたいと思います。そして私が一番訴えたいのは、何よりも、医療環境の充実です。予防的切除で守られる命があるならば、そういう選択ができる環境がなければならないでしょう。しかしながら、我が国の現状はまだまだそういう状況にはありません。医師不足、そして歴然と残る医療機関格差。また、今回の予防的切除に関して言えば、遺伝子検査と手術に対する公的医療保険の適用や、患者家族への正しい情報の提供と充分なカウンセリング体制など、取り組まなければならない課題はたくさんあります。正しい情報を患者が入手し、理解したうえで、自己決定できる環境づくりがぜひとも必要であると思います。私も、しっかりと声をあげ、行動していきたいと思います。救えるはずの命を守るために。


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お久しぶりです。

お久しぶりです。中川けいです。
私は大阪在中時、阪神淡路大震災を経験し、震災直後に神戸入りしました。
その経験から、今回の地震による被害が甚大なことに、心を痛めております。
本日、私の甥が午前中に広島空港で、広島県の災害用毛布を積み込み、トラック3台で、宮城県仙台市富谷町の富谷町役場に向いました。
今こそ、 All-JAPANで、命を守るために頑張りましょう!




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プロフィール

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1958年5月生まれ
府中中央小学校(安芸郡府中町)、府中中学校、広島県立観音高等学校
1981年 広島女学院大学卒業、
    卒業後住江織物蟠侈
1985年 大阪市立中学校教諭
2003年 乳癌患者友の会「きらら」
    理事長
この頃から「医療=患者+医療提供者+行政でつくるもの」というコンセプトを基に、本格的なピンクリボン活動に奔走。がん検診啓発キャンペーンなど様々なプロジェクトを実践していく。
2008年 広島大学大学院
    総合科学研究科非常勤講師
   (〜2011年)

<家族>
夫、実母
<趣味>
おいしいものを見つけて食べること
花の写真を撮ること
<好きな言葉>
「明日はきっといい日」

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書いた記事数:46 最後に更新した日:2014/07/30

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